「目が悪いのですが、船舶免許は取れますか?」——これは船舶免許を取得したい方からよく寄せられる質問のひとつです。結論からいうと、眼鏡やコンタクトレンズを使った矯正視力が基準を満たせば問題なく取得できます。
この記事では、船舶免許の身体検査における視力の合格基準、色覚・聴力など視力以外の検査項目、事前に準備しておくべきことをわかりやすく解説します。なお、最新の基準や個別事情については教習所・試験機関へ事前にご確認ください。
船舶免許の視力基準——まず結論を確認
船舶免許(小型船舶操縦士)の取得に必要な視力基準は、「両眼それぞれ0.5以上(矯正視力を含む)」とされています(小型船舶操縦者の身体適性に関する基準 2026年6月現在)。ただし、個別の状況によって判断が異なる場合があるため、詳細は教習所・試験機関にご確認ください。
| 視力の条件 | 目安 |
|---|---|
| 裸眼で両眼0.5以上 | 基準を満たす可能性が高い |
| 眼鏡・コンタクト使用で両眼0.5以上 | 矯正視力が基準を満たせばOK |
| 片眼0.5未満のケース | 個別に判断されます。事前に教習所へ相談を |
重要なのは「裸眼」ではなく「矯正後」の視力で判断されるという点です。眼鏡やコンタクトレンズを使用して0.5以上の視力があれば、問題なく受検できます。普段眼鏡・コンタクトを使用している方は、受検時に必ず装着して検査を受けてください。
身体検査の全項目——視力以外にも確認が必要
船舶免許の身体検査では、視力以外にも以下の項目が確認されます(2026年6月現在)。最新の基準や個別事情については教習所・試験機関へ事前にご確認ください。
① 色覚(色識別能力)
夜間に「灯火の色(赤・緑・白)を識別できること」が基準とされています。特に灯火の識別能力が重要視され、個別判断となる場合があります。日常生活でほとんどの色を識別できている方であれば、一般的に問題ありません。強度の色覚異常(第1色覚・第2色覚の異常など)がある場合は事前に教習所に相談することをおすすめします。
身体検査では、色覚検査表(仮性同色表)または灯火の実物・図を使った検査が行われます。不安がある方は事前に眼科で色覚検査を受けておくと安心です。
② 聴力
「5メートル以上の距離で話し声語が聴取できること」が基準とされています。補聴器を使用した状態での検査も認められています。日常会話に支障がない方であれば、ほとんどの場合問題ありません。
③ 疾病・身体機能
「小型船舶の操縦に支障をきたす疾病または身体機能の障がいがないこと」が基準です。具体的には、てんかん(治療によりコントロールされている場合は相談)、重篤な心疾患、四肢の欠損や機能障害などが対象となりますが、個別の状況によって判断が異なります。持病・身体機能に不安がある方は事前に教習所にご相談ください。
視力検査の流れ——当日の受検方法
登録小型船舶教習所(国家試験免除コース)の場合、身体検査は教習所内で実施されます。事前に病院等に行く必要はありません(教習所により異なる場合があります)。
当日の身体検査の流れ(一般的な例)
- 受付時に視力検査表(ランドルト環や文字視力表)で両眼の視力を測定
- 色覚検査(色票または灯火色の識別)
- 聴力確認(担当者が所定の距離から声をかける)
- 問診(持病・服薬等の確認)
検査は数分で終わることがほとんどです。「検査が不安で行けない」という方も、実際に受検してみると思ったより簡単に終わることが多いです。
眼鏡・コンタクトレンズに関するよくある疑問
Q. コンタクトレンズを使用している場合、申告は必要ですか?
A. 検査時に矯正器具を使用している場合は担当者に申告してください。免許証の条件欄に「眼鏡等使用」と記載されます(眼鏡・コンタクト両方が対象)。
Q. レーシック・ICL手術後でも受検できますか?
A. 矯正手術後の視力が基準を満たしていれば問題なく受検できます。手術後の安定した視力で検査を受けてください。詳細は教習所・試験機関にご確認ください。
Q. 老眼がありますが大丈夫ですか?
A. 船舶免許の視力検査は「遠方視力(5m程度の距離での視力)」を確認するため、老眼の影響は比較的小さいです。遠距離視力が0.5以上あれば問題ありません。老眼鏡(遠方不使用・近方専用の眼鏡)を使用しない状態で裸眼または遠用レンズで検査してください。
Q. 片眼の視力が悪い場合はどうなりますか?
A. 個別の状況によって判断が異なります。詳細は教習所または試験機関に事前にご相談ください。
視力が不安な方への事前対策
① 眼科で事前に視力検査を受ける
視力に不安がある方は、受講申し込みの前に眼科で「矯正視力の測定」を受けておきましょう。「矯正しても0.5に届かない」という場合は、教習所に事前相談してください。
② 眼鏡・コンタクトの度数が適正かを確認する
古い眼鏡・コンタクトレンズを使用している場合、度数が現在の視力に合っていない可能性があります。受検前に眼科または眼鏡店で度数を調整してください。
③ 色覚が不安な場合は眼科で事前確認
色の区別に不安がある方は、事前に眼科で色覚検査(石原色覚検査表等)を受けておくと安心です。強度の色覚異常と診断されていても、灯火の色(赤・緑・白)が識別できれば合格できる場合があります。詳しくは教習所にご相談ください。
身体検査に関する免除・特例
身体障がいがある方や特定の疾患を持つ方については、条件付きで免許取得が認められる場合があります(小型船舶操縦者の身体適性に関する基準 別表規定 2026年6月現在)。一律に「不合格」と判断されるわけではなく、個別の状況に応じた対応が行われます。不安がある方は教習所または国土交通省地方運輸局にご相談ください。
身体検査に不安がある方に向けた教習所選びのポイント
身体的な不安を抱えている方ほど、「相談しやすい教習所」を選ぶことが重要です。
① 事前相談に対応しているか
「視力に問題があるかもしれない」「色覚異常を指摘されたことがある」など、身体検査への不安がある場合は、申し込み前に教習所に事前相談することをおすすめします。ALPHA MARINEでは申し込み前の問い合わせに丁寧に対応しています。
② 身体検査を教習所内で実施しているか
登録小型船舶教習所(国家試験免除コース)では、教習所内で身体検査を実施しています。受講当日に検査を受けられるため、事前に別途病院に行く手間がなく、安心して受講を進められます。
③ 個別の状況に合わせた対応ができるか
身体機能に不安がある方に対して、個別の状況を把握した上でアドバイスできる教習所を選んでください。「一律に断られた」という経験がある方も、まず別の教習所に相談してみることをおすすめします。
視力・身体検査の「よくある誤解」
誤解① 「裸眼じゃないとダメ」
→誤りです。矯正視力(眼鏡・コンタクト使用時の視力)が基準を満たせば合格できます。
誤解② 「色盲は完全にNG」
→必ずしもそうではありません。灯火の識別能力が重要視され、個別判断となる場合があります。軽度の色覚異常の方が取得されているケースもあります。まず教習所に相談してください。
誤解③ 「身体障がいがあると取れない」
→状況によって異なります。一律に不合格になるわけではなく、個別の審査が行われます。詳しくは国土交通省地方運輸局または教習所にご相談ください。
免許更新時の身体検査
船舶免許の有効期限は5年で、更新時にも身体検査を受ける必要があります。更新時も同じ基準(視力:両眼それぞれ0.5以上〔矯正視力を含む〕等)が適用されます。取得時は合格していても、年齢を重ねるにつれて視力・聴力が低下することがあるため、更新前に必要であれば眼科・耳鼻科でのチェックをおすすめします。最新の基準や個別事情については、教習所・試験機関へ事前にご確認ください。
よくある質問まとめ
Q. 視力0.3しかありませんが、眼鏡で0.7に矯正できます。取れますか?
A. 眼鏡で矯正した視力が両眼0.5以上あれば合格基準を満たす可能性が高いです。詳細は教習所にご確認ください。
Q. 色盲があります。船舶免許は取れますか?
A. 色覚異常の程度によって異なります。灯火の識別能力が重要視され、個別判断となる場合があります。軽度の色覚異常の方が取得している例もあります。まず教習所にご相談ください。
Q. 補聴器を使っていますが聴力検査は大丈夫ですか?
A. 補聴器を使用した状態での検査が認められています。補聴器を装用して5m以上の距離の話声語が聴取できれば基準を満たす可能性が高いです。詳細は教習所へご確認ください。
Q. 身体検査に落ちたらどうなりますか?
A. 身体検査の結果によっては受講・受検ができない場合があります。ただし、一律に不合格になるわけではなく、個別の状況に応じた対応がされます。不安な方は事前相談をおすすめします。
身体検査当日の準備と注意事項
受講当日にスムーズに身体検査を受けるために、以下の点を事前に確認しておきましょう。
当日の持参物・準備
- 眼鏡・コンタクトレンズ:普段使用している矯正器具を忘れずに持参してください。「普段コンタクトなのに眼鏡を忘れた」という方は、裸眼視力で検査することになるため、基準を下回るリスクがあります
- 補聴器:補聴器を使用している方は当日装用したまま検査を受けてください
- 持病・服薬状況のメモ:問診票に記載する場合があるため、薬の名前・用途をメモしておくと安心です
身体検査で「不合格」となった場合
身体検査の基準を満たさなかった場合は、その日の講習・審査を受けることができません。ただし、これは「永久に取得不可」を意味するわけではなく、以下のような対応ができる場合があります。
- 眼鏡・コンタクトを調整して再検査を受ける
- 専門医(眼科・耳鼻科等)で診断書を取得して再申請する
- 国土交通省地方運輸局に個別相談を行う
「身体検査が不安だから最初から諦める」ではなく、まず教習所に相談することが最初の一歩です。
まとめ:視力に不安があっても諦めずまず相談を
船舶免許の視力基準は「両眼それぞれ0.5以上(矯正視力を含む)」とされています。眼鏡やコンタクトを使えば多くの方が基準を満たせます。色覚・聴力の基準も日常生活に支障がない方であれば問題ないケースが大多数です。最新の基準や個別事情については教習所・試験機関へ事前にご確認ください。
「視力が悪いから無理かも」と諦めてしまう前に、まずALPHA MARINEにご相談ください。個別の状況に合わせて丁寧にご案内します。
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監修:ALPHA MARINE(国土交通省登録 小型船舶免許教習所/大阪校)
【法令確認について】本記事の身体検査基準は、2026年6月現在の「船舶職員及び小型船舶操縦者法(平成13年法律第23号)」および「小型船舶操縦者の身体適性に関する基準」に基づいています。基準の詳細・個別対応については教習所または国土交通省地方運輸局にお問い合わせください。
